TOCfE国際認定プログラム 2017新橋 #11 具象化する未来

BGM: 救世アルギュロス

はじめに

この記事の注意事項

図の全体像

今回は中間目標(Intermediate Objects)の2回目です。
週一回公開するという枷を外すと気楽に書けることに気がつきました。 〆切がなかったらなかったで、書かなくなる可能性もあるので、書き上げたい気持ちがあるうちは枷がない方がよさげです。書くことが生業ではないので、気持ちがなくなったら書かなければいいんですけどね。

中間目標一覧

全体図から抜粋した中間目標の内、上三つを前回消化しました。今回は四つ目から三つ解説していきます。

  • その場にいた人たち全員が、またこの場のメンバー(notグループ) で一緒にトレーニングをやりたいと思う
  • 各参加者が自分に合った相談の場や相談者を得る
  • 終了後普通に食事ができる
  • 休憩時間や終了後に参加者が私に対しAgileNLPなどの話題をふってくる
  • 参加者のクラウドの学習目標を達成度が、私との相性に依存していない
  • 参加者から「大和が講師をする認定に参加したい」と言われる
  • 質問や話題がテキストのどこの話かテキストを見ずともわかり、自分の解釈を話せる
  • 当日の事を想像したり考えたりしたときに、どう楽しむかをイメージしているようになる

前回から引き続き中間目標の注意点

全体図には、飛び交う矢印や「なぜならば」などのフレーズがあったり、アンビシャスターゲットツリーを知らないとわかりづらいところがあります。内容の解説へ入る前に、ざっくりと中間目標の説明をします。

  • 「先に出した障害を乗り越えたといえる状態」で書く。
  • 「何をするかではなく、どうなっていればいいか」「どうなれば、アンビシャスターゲットの達成を妨げている障害を乗り越えたと言えるか」で書く。
  • 障害を乗り越えようとする行動を出したくなるが、必要なのは乗り越えられるかどうか。乗り越えたと判断できるかどうか。
  • "私"が主語になる動詞では書かない。もしくは、"私"が主語の場合は受動態で書く。
  • その中間目標で関連する障害を乗り越えられるのかを説明する。

このように中間目標というのは、中間とはいえ目標としてしっかりと書かなければいけません。アンビシャスターゲットツリーでは障害と結びつかない中間目標は中間目標ではないのです。というわけで、中間目標はこんなテンプレートで書いていきます。

では、本題に入りましょう‼ Ready Go!!


IO4 休憩時間や終了後に参加者が私に対しAgileNLPなどの話題をふってくる

中間目標
休憩時間や終了後に参加者が私に対しAgileNLPなどの話題をふってくる
理由
その知識がある人だと認識していないと聞いてこないから
対応する傷害
参加者からTOCfEだけの人として認知されてしまう
対応する傷害の理由
公式テキストに準拠するとTOC/TOCfEの話のみになる
TOCfEの先生として、その場にいる

IO4 解説

障害に対する存在としてNLPAgileと言う単語使ったのは良かったのか悪かったのか悩むことろではある。本意としてはTOC/TOCfEの人と思われたくないい。NLPの人やAgileの人というのも本意ではない。これは「特定の分野に限られた人」や「ゴールドラッド万歳な人」への拒絶なので、その拒絶感が伝わればいい。とは言え、何かを明示した方が伝わり易いと思うので明示した形になっている。
そもそも「TOC/TOCfEだけな人と思われない」としてしまうと範囲が広くなりすぎてぶれてしまう。中間目標の書き方として否定形で書くとフォーカスが甘くなるので肯定形で書くようにしている。この中間目標は肯定形にしようとするあまり、本意がらズレた印象を受けやすくなっている。一応「など」と書いているので、自覚があって書いているわけだけど、ズレた印象による気持ち悪さを解消しきれなかった。
中間目標を
「TOC/TOCfEが有用な道具だとは思っているが、これである必要はないと思っている人」と受講者に認識される
として上で"なぜならば"で補足したり、行動の部分で具体的な例を出せば、より正確な表現になると、今の私なら考える。


IO5 参加者のクラウドの学習目標を達成度が、私との相性に依存していない

中間目標
参加者のクラウドの学習目標を達成度が、私との相性に依存していない
理由
相性が悪い人の達成度に悪影響を及ぼしていないから
対応する傷害
私の言葉や振る舞いでは、説明が伝わり切らない人がいる
対応する傷害の理由
大和が提供する雰囲気に不信感を持つ参加者がいる
BCでも参加者から賛否が割れている
夏の認定でも避けるような振る舞いをする人がいる

IO5 解説

「講師が気にくわない」「進め方に納得できない」な受講者にも「目標は達せた」と実感して貰えれば良い。否定形ではあるものの、どう実現するかではなく結果を表現しているので、中間目標らしく書けていると思う。否定形の表現も「その他」的意味合いをもつ否定形ではない(と思う・・・)。
これはアンビシャスターゲットの別表現かもと、今だから思う。でも、これをATにするのは違う。この表現だとエイトフレームアウトカムの問いに耐えられない。エイトフレームアウトカムで行き着いたところは、あくまで私が私らしく私のやりたいようにやって場を圧倒できるかどうかなんだから、迎合という選択肢があるIO5はアンビシャスターゲットたり得ない。たり得ないが一つの側面であると思う。

・・・って、あれ?
「講師が気にくわない」「進め方に納得できない」な受講者も「目標は達せた」と実感できる
と解説の最初に書いた一文を中間目標に書けば良かったんじゃないか?


IO6 参加者から「大和が講師をする認定に参加したい」と言われる

中間目標
参加者から「大和が講師をする認定に参加したい」と言われる
理由
参加者が私の講義に不安を感じなかったと言える
対応する傷害
講師として経験が不足している
対応する傷害の理由
BCでは運営に専念している
BCでの講師は2年位前

IO6 解説

参加者の範囲が曖昧になっている。IO5がターゲットとする参加者をどう扱うかで、この中間目標の難易度は大きく変わってくる。IO5と同じ受講者がターゲットなのか、全受講者がターゲットなのか。対応する障害を基準に考えると全受講者をターゲットと考えるのが妥当ではある。しかし、全受講者としてしまうと、私を良く知る人も入ってしまう。私を良く知る受講者が「大和が講師をする認定に参加したい」と言った場合でも嬉しいことには変わりない。変わりないのだけど、アンビシャスターゲットを達成するための中間目標と捉えると、私を良く知る受講者では役者不足である。したがって、
私と国際認定プログラムで初めて会う、もしくは、面識がある程度の参加者から「大和が講師をする認定に参加したい」と言われる
がより正確な表現になる。


まとめ というか 後記

ここでも悪い癖がでました。正確に書こうとしたり、考えすぎたりして、的を外しかけてました。どういう意味か訊かれると口からは出てくるんですよね。一度口から出れば書き易いかというと、そうでもない。言ったのに書けないなんてよくあります。こういうときは、録音するなり、誰かにメモってもらうのが良いですね。私は月一回のペースで相談室なんてものを開いていますが、そのときは相談者が話し慣れてそうなことよりも、詰まったところを良くメモします。障害や中間目標が苦もなく出てくるようならアンビシャスターゲットツリーなんか描かずにスケジュール表でも描いてやれば良いわけです。出てこないからこそアンビシャスターゲットツリーを描く意味があるんです。

次回予告

次回でアンビシャスターゲットツリー編の中間目標は終わりです。残すは2つ。ではなく4つ。障害として書いて置きながら、対応する中間目標を出さなかったものにも触れていきます。 ではではー。

これまでの記事

第1部 エイトフレームアウトカム編

第2部 アンビシャスターゲット編