TOCfE国際認定プログラム 2017新橋 #10 諸君。反撃のときだ。
BGM:Find the blue
はじめに
この記事の注意事項
図の全体像
通算10回目で、アンビシャスターゲットツリー編の5回目で、中間目標(Intermediate Objects)1回目です。 何の何回目なのかわかんなくってきますw そして気がつけば10回目なんですよね。よくまあ続いているもんです。
まずは中間目標の一覧です。
中間目標一覧
全体図から抜粋したのがこれ。
- その場にいた人たち全員が、またこの場のメンバー(notグループ) で一緒にトレーニングをやりたいと思う
- 各参加者が自分に合った相談の場や相談者を得る
- 終了後普通に食事ができる
- 休憩時間や終了後に参加者が私に対しAgileやNLPなどの話題をふってくる
- 参加者のクラウドの学習目標を達成度が、私との相性に依存していない
- 参加者から「大和が講師をする認定に参加したい」と言われる
- 質問や話題がテキストのどこの話かテキストを見ずともわかり、自分の解釈を話せる
- 当日の事を想像したり考えたりしたときに、どう楽しむかをイメージしているようになる
中間目標の注意点
全体図には、飛び交う矢印や「なぜならば」などのフレーズがあったり、アンビシャスターゲットツリーを知らないとわかりづらいところがあります。内容の解説へ入る前に、ざっくりと中間目標の説明をします。
- 「先に出した障害を乗り越えたといえる状態」で書く。
- 「何をするかではなく、どうなっていればいいか」「どうなれば、アンビシャスターゲットの達成を妨げている障害を乗り越えたと言えるか」で書く。
- 障害を乗り越えようとする行動を出したくなるが、必要なのは乗り越えられるかどうか。乗り越えたと判断できるかどうか。
- "私"が主語になる動詞では書かない。もしくは、"私"が主語の場合は受動態で書く。
- その中間目標で関連する障害を乗り越えられるのかを説明する。
このように中間目標というのは、中間とはいえ目標としてしっかりと書かなければいけません。アンビシャスターゲットツリーでは障害と結びつかない中間目標は中間目標ではないのです。というわけで、中間目標はこんなテンプレートで書いていきます。
この連載でのテンプレート
中間目標 |
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○○○ |
理由 |
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△△△ |
対応する傷害 |
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□□□ |
障害回へのリンク |
対応する傷害の理由 |
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××× |
解説
前置きが長くなりました。 本題に入りましょう‼ Ready Go!!
中間目標1 その場にいた人たち全員が、またこの場のメンバー(notグループ) で一緒にトレーニングをやりたいと思う
中間目標 |
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その場にいた人たち全員が、またこの場のメンバー(notグループ)で一緒にトレーニングをやりたいと思う |
理由 |
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人の心理として、一体感や安心感を得られたとき、同じ体験をしたいと望みやすい |
対応する傷害 |
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その場にいる人達が一体感を持てる場にならない |
#7 立ち塞がりしもの達 |
対応する傷害の理由 |
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大和が提供する雰囲気に不信感を持つ参加者がいる |
BCでも参加者から賛否が割れている |
夏の認定でも避けるような振る舞いをする人がいる |
中間目標1 解説
「受講者にとって役に立つことを伝える/伝わる」的なものにはなっていない。中間目標の元となる障害も「伝える/伝わる」には触れていない。後続の障害や中間目標で「国際認定プログラムの内容」に関するものは出てくる。だけど、クラウドそのもの理解に関することは出てこない。障害に出てこないので、中間目標にも出てこない。これはアンビシャスターゲットツリーの特徴で、扱うのはあくまで妨げになっている事象だけとなっている。
この中間目標をアンビシャスターゲットツリーの特徴を踏まえて読んでみると、クラウドの理解や説明の仕方では無く、場作りに意識が向いていたのだと思う。それも講師と受講者の関係よりも先に、受講者同士の関係が出てきている。
「メンバー(not グループ)」が言っているグループはワークを一緒にやるテーブルについた集団を指してグループと言っている。なので、この中間目標が言っているのは「受講者全体がお互いに対し「また一緒にやりたい」と思えるか」。これが一番最初に出てきたということは、私が講師と受講者の関係よりも重視していたことと言える。また、ある受講者が全員と仲良くなるという意味でもない。
「好きな人も嫌いな人もいるけど、このメンバーでやりたい」
である。このことは後述の中間目標をみてもらうとわかると思う。もしわからなかったら直接訊いて欲しい。
アンビシャスターゲットツリー自体は必要条件のツリーなので、中間目標は全て必要なモノなのだが書き出した順番で「何が目についたのか」「何が気になっているのか」もしくは「とりあえず出してみただけなのか」が最初のモノから見て取れてくる。
と、ごちゃごちゃと解説したけど「また一緒に何かできたらいいよね」って人達と出会えたら嬉しくない?
中間目標2 各参加者が自分に合った相談の場や相談者を得る
中間目標 |
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各参加者が自分に合った相談の場や相談者を得る |
理由 |
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参加者が、次の学習の場を選ぶ際に、相性で困ることがなくなる |
対応する傷害 |
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私の個性と相性がわるい人がTOC/TOCfEのコミュニティを敬遠し始める |
#7 立ち塞がりしもの達 |
対応する傷害の理由 |
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大和が提供する雰囲気に不信感を持つ参加者がいる |
BCでも参加者から賛否が割れている |
夏の認定でも避けるような振る舞いをする人がいる |
中間目標2 解説
最初の中間目標1と対立しているように見える人もいると思う。私の中では対立していない。中間目標1は考えや価値観が合う人もいれば合わない人もいる、全部ひっくるめて「また一緒に」という中間目標になっている。All or Nothingではなく、色んな人がいる中で合う人や合う場を見つけ出してもらう。それがこの「中間目標2 各参加者が自分に合った相談の場や相談者を得る」。今回のアンビシャスターゲットツリーでは"並べ替え"と"行動を出す"をやっていない。もし"並べ替え"やっていれば中間目標2は中間目標1の前提条件として中間目標1の下に来る。
元となる障害では私個人との相性にフォーカスしているが、中間目標にしたときに私個人だけでは無く、他の講師やファシリテーターやスタッフ、そして受講者も含まれる形になった。結果としてフォーカスの範囲が拡がってしまった。拡がったことで私と受講者の相性という生涯からぶれてはいないし、拡がることで「他の人間の事なんて知らねーよ」とはならなくなったので、中間目標としては妥当だと思う。
ただ、アンビシャスターゲットツリーを描くにあたって障害から中間目標を出す際にフォーカスの変化には注意したい。フォーカスが外れるのは論外として、範囲が変わるのも注意がぼやけたり、微妙ずれたりするので、できる限り避けたいと考えている。
障害も中間目標も分けて書いた方が実情をよりリアルに表現できたかもしれない。
中間目標3 終了後普通に食事ができる
中間目標 |
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終了後普通に食事ができる |
理由 |
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疲れすぎると食事をしなくなるから |
対応する傷害 |
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丸一日の講師に体力精神力が保たない可能性がある |
#7 立ち塞がりしもの達 |
対応する傷害の理由 |
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丸一日の講師の経験が無い |
過去のBCで取り纏めを一人でやっていた頃は、当日の午後に裏で寝ていた |
中間目標3 解説
これは自分の性質を元にした、程よく全力を尽くすというもの。ご飯を食べる元気と帰る元気がギリギリ残る。そんなペース配分ができればいい思って書いた。 疲れすぎたり、お腹がすきすぎたりすると、食欲ってなくなりませんか?
まとめ というか 後記
障害のときも思ったんだけど、解説が必要な時点で中間目標(障害)と理由がちゃんと書けてないね。ちゃんと書けていれば解説なんて要らないわけです。その時に自覚しているか、その時に精神的に言葉にできたか、という問題もあるので今だから解説できたという面もあると思います。その時に書ければいいんだけどね。この連載のようにふりかえって解説してを繰り返せば、その時に言葉にできることが増えるような気がします。一言で言ってしまうと「とにかく描け」なんだけどw
私の中でIO1は大きなウェイト占めていたことを自覚しました。だからといって模範的や優等生的な講師はやらなかったし、今後もやるつもりはありませんがね。
次回予告
次回は続きの中間目標を3つか4つ書く予定です。
来週末くらいまでには公開したいなぁ。
ではではー。
これまでの記事
第1部 エイトフレームアウトカム編
第2部 アンビシャスターゲット編